カナダという国はワーキングホリデーや留学先として人気の国ですよね。
かくいう私もワーキングホリデーでカナダに長期滞在した一人です。
さらにワーキングホリデービザが切れた後も、観光ビザに切り替えて5か月滞在しました。
その後ビザが切れる直前にカナダを出国し、2.5か月後にカナダへビザなしで再入国したという経験があります。
一般的には
- 短期間内でのビザなし再入国は危険
- 確実に別室行きになる
- 最悪、強制送還で約10年の再入国不可のペナルティ・・・
といった噂があったため、私も正直かなりビビッていました。(爆)
そのため、万全(?)の準備をして入国審査に臨んだところ
「あれ?これだけ?」
という程すんなり通ることができました。
必ずしも私の状況が他の方に当てはまるとは限りませんが、
私の体験談が少しでも参考になれば、と思い記事にまとめてみました!
【体験談】カナダ出国2.5か月後に再入国しました
私の状況を簡単に・・・
まず、私がカナダに2.5か月後にビザなし再入国した際の状況を先にお伝えしておきますね。
- 2018年春~2019年春に12か月カナダでワーキングホリデービザによる就労
- ビザが切れた後も滞在できるように2019年秋までの約5か月分の観光ビザ(滞在延長)申請
- ビザが切れた後のカナダでの滞在先は彼の家
- 英語力は日常会話で支障のないレベル(Broken English)
- 延長した観光ビザが切れる直前2019年秋にカナダを出国(合計17か月滞在)
- カナダ出国時の航空券はカナダ→東南アジア→日本→カナダの周遊(往復)チケット
- 約1か月東南アジアを一人旅
- その後日本に帰国し、1か月半日本で過ごす
- 2019年12月カナダにビザなしで再入国(カナダを出国してから2か月半後)
こんな状況で、カナダへの短期間内の再入国を試みました。
私が一番心配だったのは、カナダに入国する際に帰りの航空券を持っていなかったこと。
なぜなら入国後なるべく長く(最長6か月)滞在したいと考えていたので、出国する日が決まっていなかったからです。
普通、観光で外国を訪れる際には、帰りの航空券は必須と言っても過言ではありません。
相手国からしたら「不法滞在をしない証明を見せろ」というのは当然のことと言えますよね。
こんな状況下で、実際に私が入国するまでに準備したことを次項でまとめました!
※追記 この後
2019年12月~2020年6月までビザなし→2021年1月まで滞在延長申請
2021年1月に永住権申請 移民局に2月に受領され、カナダに滞在継続中
という流れに至ってます。
【体験談】カナダへ短期間内に再入国!私が準備した8つのポイント
私がカナダに短期間内に再入国する際、実際に準備したことは主に8つあります。
①十分な資金(現金)の確保
まず第一に大切なのは「十分なお金を持っているか?」という点です。
ビザなしや観光ビザの保持者は「就労」することは、たとえボランティアだとしても禁じられています。
ということは、滞在期間中に働かなくても問題ない分の資金があることは必須です。
私の場合、ワーホリ時代の貯金に加え、あるにこしたことはないので日本にいる1か月の短期で派遣として働いて約3000カナダドル(約25万円)分くらい稼いでおきました。
加えて、カナダに滞在している間もブログによる収益があるので、実質的に金銭の問題はないんですが、要は「審査官にどう見えるか?」が重要なわけです。
(万が一訊かれても、ブログのことは勘違いされたりややこしくしたくないので言いませんが。)
「滞在中十分にカバーできる分の現金(もしくはクレジットカードの限度額)がある」ことを、訊かれたら見せられるようにしておいた方が良いですね!
②キャンセル可のアメリカ行きバスチケットの購入
次に私は、帰りの航空券を持っていないことの解決策として、シアトル(アメリカ)行きのバスのチケットを予約しました。
バンクーバーとシアトルはバスであれば約8時間程で行くことができます。
陸路でのカナダからの出国ですね。
あくまでも目的は不法滞在をしないという説得力を増す目的で購入するもので、あとでキャンセルする用です。
Greyhound(グレイハウンド)といって、北米の長距離バス会社です。
現在は他の会社とも提携しているようですが、いずれにしても予約はこのサイトからできます。
過去にアメリカ1か月の一人旅をした時も
ラスベガス→ロサンゼルス ニューヨーク⇔ワシントンDCの往復 など
で利用したことがあります。
一点、キャンセルの際注意が必要です。HPには「キャンセルはオンラインからできる」と書いてあるんですが、いつになっても反応がないので結局電話してキャンセル。その後1週間ほどで無事に返金されました^^
③キャンセル可のアメリカ滞在先ホテルの予約
バスを予約するだけでなく、ちゃんと行程もリアルに考えてホテルを予約しました。
キャンセル可能のバスチケットを買っただけでは、突っ込まれた時につじつまが合わなくなるをの恐れまして・・。
このご時世、ホテルは前日まで無料キャンセルができるところがたくさんあります。
私がよく使うホテルやゲストハウスの予約アプリは
- Agoda
- Booking.com
- Expedia
- Airbnb
あたりです。
組んだ工程は
バンクーバー ↓ シアトル ↓ ポートランド ↓ ラスベガス
です。
実はこの時、たまたまちょうど親友が新婚旅行でポートランド行きを計画していたので、その予定に合わせて日程を組みました。
念のため口裏合わせで親友に「ポートランドで会えるの楽しみにしてる!」とLINEでメッセージを入れておいてもらいました(笑)
④怪しまれそうな荷物は持って行かない
次に気を付けたのは荷造りです。
私が持って行った荷物はこんな感じでした。
- スーツケース大(預ける用)
- 大きいボストンバッグ(預ける用)
- 大かなり大きめの手提げバッグ(機内持ち込み用)
- 貴重品を入れる用の小さい斜め掛けバッグ(機内持ち込み用)
この中で、本当は料理用ブレンダーとか持っていきたかったんですが、万が一入国審査で荷物の中身をチェックされたら、3週間で出国する(と伝える予定)のにあまりにも不自然すぎると思い断念。
その他にも豚製品や原材料に「豚」と書いてあるものは持ち込みNG(カナダ人でも豚という漢字は認識する)なので気を付けました。
再入国かどうかに関係なく、持ち込んではいけないものが細かく決められているので、航空会社やカナダ政府のHPなどで最新情報を必ずチェックしてくださいね!
⑤彼のお母さんと口裏合わせ
次に準備したことは口裏合わせです。
というのも、特に女性の場合「ボーイフレンドに会いに行く」というのは非常に危ないと聞いていました。
なぜならカナダに限らず、各国は基本的に移民目的の入国を防ぎたいと思っているからです。
最近では、例えば途上国の女性がネット上だけで知り合った男性に会いに行き、そのまま住み着いてしまう、といった事例も少なくないようです。
それだけならまだいいですが、その後、母国の親族まるっと移民してしまうのです。
先進国がそういった事態は避けたいのは理解できますよね。
とにかく、入国管理局は基本的には
- 不法滞在
- 不法就労
の可能性を排除するのが仕事です。
特に30代の女性は結婚目的の滞在の可能性があるというだけで、審査が厳しくなる可能性があります。
このあたりは違法行為をするわけではないのに・・・と思う部分もありますが、仕方ないですよね。
前置きが長くなりましたが、この問題を解決するために準備したことが彼のお母さんに協力をお願いすることでした。
というのも、万が一入国審査で怪しまれ別室で追及された場合、審査官が滞在先(ホテルや友人など)に連絡して私が言うことが本当なのか確認することがあると聞いていたからです。
そこで私が彼のお母さんにお願いした辻褄合わせはこちら。
- 私はシングル(独り身)なので、ホストマザーがクリスマスを一緒に過ごそうと誘ってくれた
- ホストマザーはワーホリ中に職場であった女性で第二の母親のような存在である
- 滞在中は3週間ずっと彼女の家で過ごす予定
実際、半分以上は本当の話なのですが、とにかく「恋人はいないシングルである」と突き通しました。
基本、訊かれない限りは話す必要はない部分です!
私の場合は話の流れで話すことになりましたが、特に追及はされませんでした
⑥GoogleMap上の自宅の住所を変更しておく
⑤に合わせて、私はGoogleMap上に「自宅」を設定しているので、その住所を彼のお母さん家族が住んでいる住所に設定しました。
ちなみに彼のお母さん家族は私が滞在する予定の彼の家から車で15分程の近距離にあるので、支障は全くありませんでした。
こちらは「念には念を」という感じですね!
⑦パスポートの国外滞在先住所を変更しておく
GoogleMapに合わせて、もちろんパスポートの滞在先の住所も変更しています。
パスポートの住所の欄は手書き欄なので、普通に打ち消し選をして、空いているスペースに住所を書きました。
パスポートの一番後ろにある個人の連絡先を記入するページです。
日本の住所と、国外の滞在先住所を記載する欄とに分かれています!
⑧当日の服装や身だしなみ
最後に気を使ったところは「見た目」です。
特に長距離フライトは時間も長く、手足もむくみますしなるべくラクな恰好でいたいですよね。
ただ私はフライト後、着陸して荷物を受け取るまでの間でトイレに行き、ビシッと見える洋服に着替えました。
といっても私服は私服なんですが、襟付きシャツに白ジーンズ×ロングブーツといった感じにちょっとオシャレに見えそうな恰好に着替えたのです。
(もちろん、機内持ち込み用バッグに用意しておきました)
間違ってもヒッピーのような恰好やみすぼらしい恰好で臨むべきではないと思います。
3か月もバケーションが取れるようなちゃんとした仕事があって、ホリデイを楽しむ貯金がありそうな人に見えないといけませんよね。(今回の私の場合ですが)
そういった意味で「つじつまが合う人物像に見えるような恰好」を意識しました。
正直、入国審査を受ける上で見た目はめちゃくちゃ重要だと思います。
補足
以上の8点が私がカナダへ2.5か月ぶりに再入国する際に準備したことです。
ただ一点お伝えしたいことがあります。
本来は、このような手の込んだ準備や半分作り話みたいなことをせずとも、不法滞在をしたり不法就労など違法なことをしない限りは問題ない(違法ではない)はずなんです。
ただ「審査官にどう見えるか」も意識した上で、徹底的に準備することでスムーズに済むのであれば、準備しないに越したことはないと私は考えています。
なお、日本人は「日本人である」だけで非常にアドバンテージがあります。
というのも、「日本人は基本裕福だし、ずる賢く誰かをだましたりしないだろう」といった良いイメージが少なからずあるからです。(だからといってそれに期待してはいけませんが!)
あまりにも自信がなさげで、そわそわしたり「騙そうとしているように見える」といったことがない限りは、大事に至ることはないはずです。
ちなみに私が23歳の時に、お正月の2週間しか空けずにアメリカに再入国したことがあります。
さすがにその時は別室行になりました(笑)
ただ、「友達と車でNBAゲームの試合を見て回る旅に行くんだ」と
いったら、最終的にOKもらえました。
当時英語はあまり話せなかったんですが、騙そうとしているようには見えなかったのだと思います。
今考えれば、無謀だなぁと思いますけどね💦
【体験談】カナダの再入国の際に訊かれた質問
続いて、実際に私がカナダを出国して2.5か月後に再入国する際に、入国審査で訊かれた質問をご紹介します!
カナダに来た目的は何?
観光です。
どこに滞在するの?
バンクーバー島です
どれくらいの期間いるの?
3週間カナダにいる予定です。
帰りのチケットはある?
航空券はないけど、そのあとグレイハウンド(バス)でシアトル(アメリカ)に行きます。バスのチケットはあります
なんでそんなに長くいられるの?どうやって仕事を休んだの?
ただ普通に3か月の休みを取ったんです。
仕事は何してるの?
日本のアクセサリーブランドで働いてます
(派遣で働いていた企業)
カナダで働くの?
まさか!カナダには観光できました
いつからいつまでカナダにいたの?仕事は何してたの?
2018年4月30日にカナダに来て、2019年10月3日に出国しました。
仕事はビューティーアドバイザーとハウスキーピングのWワークで働いていました。
ここに来る前はどこにいたの?
日本です。その前は東南アジアにいました
荷物はいくつ?
今持ってるのと預け入れしたのが2つあります。
OK、行っていいわよ。
Thank you, have a good day.
(心の中:え、もう行っていいの?💦)
と、こんなやり取りがあり、トータルの時間は10分もかかりませんでした。
実際にはもう少し長く説明したりしましたが、訊かれたことは主に上記の質問のみです。
パスポートは入念に見られましたが、所持金がいくらかも、バスのチケットを見せろとも、言われませんでした。
ただ怪訝な顔で訊かれた質問は
- どうしてそんなに休みが長く取れるのか?
- 何の仕事をしているのか?
という部分だったと思います。
逆に、決め手になったのは最後の「荷物の数」だったように感じました。
この点についてはちょっと意外でした。
荷物の数を質問された時には
「やっぱり荷物チェックされるのか・・・」
「荷物多すぎたかな・・?」
とドキドキしたんですが、面白いことに審査官は「荷物が多かったことに納得していた」感じがしたのです。
そして荷物チェックも何もなく、そのまますんなりゲートを通ることができました。
荷物が多くて良かったことに対する考察
あとで考えたのですが、もし私の荷物が異常に少なかったら「不自然に見えた」かもしれません。
アメリカ滞在も合わせると約1か月以上の旅行になるのであれば、それなりに荷物は必要になりますよね。
もし20代前半くらいの年齢であれば「バックパック一つで旅」ということもあると思います。
ただ私のように30代で女性となると、荷物が異様に少ないのは不自然だと思われても仕方がないと思います。
要は、大事なのは「言っていることとやっていることの辻褄が合っている」ことだと本当に思います。
入国したらパスポートのスタンプをチェックする
無事に入国できたらまずして頂きたいことがあります。
それがパスポートの入国スタンプをチェックすることです。
カナダ入国の際、ビザの所持者は基本パスポートに入国スタンプと出国しなければいけない日付が手書きされます。
スタンプがない場合はカナダ国民か、ビザなし観光客とみなされます。
▶カナダ政府の公式HPに記載があります。
スタンプ+手書きで日付が追加書いてある場合
日付が書いてある場合は、その日付までにカナダから出国しなければいけません。
ワーキングホリデイビザなどで入国する場合はビザが切れる日付が手書きでスタンプの横に書いてあると思います。
その日付がカナダ国内にいられる期限です。
もちろん入国したあとにビザの更新などをした場合は、更新したビザが優先されます。
スタンプも日付も書いてない場合
入国した日からちょうど6か月後までにカナダを出国する必要があります。
入国日がわかるように航空券(BordingPass)は取っておいておいた方が無難です!
あれ?と不安になった方は、ご自身のパスポートにスタンプがあるか確認してくださいね!
ちなみに入国した日の証明などでスタンプが必要な場合は、スタンプを押してくれるコーナーがあります。(理由を聞かれるかもしれませんので、答えられるようにしておいた方が良いです)
補足①
よく、「観光ビザ」や「ビザなし」と呼ばれますが、ごっちゃになっている方を見かけますので、補足しますね!
「観光ビザ」とは・・?
申請をして正式に「ビザ」として発行してもらうもの。ビザは申請後にちゃんとしたビザ=書類が届きます。
※ワーキングホリデーのビザは郵送されず、空港で入国のタイミングで受け取りました。(私の場合)
「ビザなし」とは・・?
観光等が目的でカナダ国外から入国する場合はこちらが該当します。ビザではなく「ビジターレコード」の取得者というくくりになります。通常はビジターレコードが最長6か月有効ということになり、初めて入国して特別な申請など行っていない場合には書類など受け取ることは基本ありません。
私はワーキングホリデービザは空港に入国するときにうけとりましたが、カナダ国内から観光ビザを申請(ワーホリからの切り替え)した時には自宅に郵送で届きました!ビザなしで入国した際は、呼び方の通り何も書類は受け取っていません。
補足②
カナダにはビザなしで入国ができますが、ビザがあろうがなかろうが「eTA」という手続きは必要になります。
eTAの申請の仕方については別の記事でまとめたいと思います!
【体験談】結論
以上、私がカナダへ2.5か月ぶりにビザなしで再入国した時に、準備した8つのポイントや質問されたことをご紹介しました。
状況は人それぞれ全く違うので、安易に「大丈夫じゃん」とは受け取るのは危険かもしれません。
ただ、私自身が再入国をする際に、ネット上では第三者の意見ばかりでネガティブな情報しかなく、とても不安でした。
大切なことは
- 主張することと行動に乖離がない(つじつまが合っている)
- 審査官にとってどう見えるか?を意識する
- 自信を持って堂々とする
ことだと思います^^
体験談として私の例が少しでもご参考になれば嬉しいです!